2015年12月15日

週刊エコノミストに寄稿しました

週刊エコノミスト2015年12月15日号に寄稿しました。WEBでも読めます。
「女性活躍」が進まない本当の理由 業務軽減だけでは“ぶら下がり”に

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2015年09月02日

【もしベビ】育休制度があるから両立できる、は本当か?

今年の夏は、女性管理職育成に関する原稿を書いております。それに関していろいろ調べている中で、なかなか面白いデータを見つけたので紹介してみます。

女性のキャリアと育児の両立は、1991年の育児休業法の制定および2001年の改正によって、制度面での充実は図られてきています。現在育休制度は8割以上の企業で利用されており、子どもを産んでも復職できるというのは当たり前になりつつあります。いわゆる均等法世代は「産休(8週間)のみで育休なし」で復職している人が多いことを目の当たりにして、改めて制度の整備が進んだことの恩恵を実感しました。

こちらは育児休業取得率の推移。在職中に出産した女性がいた事業所に占める女性の育児休業者は順調に増えており、制度の利用自体は進んでいるといえます。

育児休業取得率の推移.jpg
(出所:厚生労働省「平成26年度雇用均等基本調査」)

ただし、この数字には出産前に離職した女性が母数に含まれていないため、結婚・出産という女性のライフイベントを経た就業状態の変化としては、国立社会保障・人口問題研究所「第14回出生動向基本調査」 のデータを参照しました。調査期間は1985年から2009年で、この間には1986年の「男女雇用機会均等法」、1991年に成立・1995年に改正された育児休業法があり、制度が就業にどのように影響を与えてきたかを分析するにはふさわしいデータと言えます。ここから、結婚前、妊娠前に就業していた女性に限定して就業を継続した者の割合のデータを調べます。

まず、結婚前後にどう就業状態が変化するかですが、結婚退職が37.3%から25.6%に減少していることから、いわゆる「寿退社」は減少傾向にあることがわかります。すなわち、結婚というライフイベントが就業状態に与える影響は小さくなってきていると言えます。

結婚に関する就業状態の変化
結婚時における女性の就業状態.jpg
(出所:国立社会保障・人口問題研究所「第14回出生動向基本調査」)

しかし、これが出産になると話が別です。育休制度が整ったことで育休を利用して就業継続する人の割合が5.7%から17.1%と急激に増えているのは事実なのですが、全体の割合を見るとこれは育休なしで就業継続をする人から転換しているだけであることが分かります。

第1子出産に関する就業状態の変化
第1子出生時における女性の就業状態.jpg
(出所:国立社会保障・人口問題研究所「第14回出生動向基本調査」)

つまり、女性全体をみたときに、出産を経ても継続就業をする人の割合としては24.0%から26.8%とほとんど増えていないどころか、出産を機に退職する女性の割合は37.4%から43.9%に増加しています。妊娠前から無職である女性が35.5%から24.1%に減少していることをあわせて考えると、育休制度が出来たことでこれまでは働くこと自体を諦めていた層が職につくようにはなったが、かといって実際に出産を経ても継続就業するわけではない、という仮説が浮かび上がってきます。つまり、育休制度という出産後をカバーしている施策の充実は「就業」には影響するものの、出産後の就業継続には直結しているわけではない(別の要因がある)と考えられるわけです。

結婚・出産というライフイベントがキャリアに大きく影響する女性は、常に先のことを考えて行動しています。就職するときは、「この会社で妊娠しても大丈夫かな?」を考えて育休制度の有無をチェックしています。そして実際に妊娠・出産が視野に入ってくると、「この会社で出産後に復職しても働けるかな?」を考えるわけですが、ここでは育休制度よりもっと先の、育児をしながら働くための環境整備をチェックしているはずで、ここで「NO」と思えば転職や離職、あるいはフリーライダーとしての就業継続、ということになるのだと思います。

経験を積んだ人材を流出させたくなければ、ここで「YES」と思えるような施策が必要であり、それは決して「育休制度」ではない、というのが私の結論です。




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2015年08月28日

KOKUYO様のWorMo’的ワークスタイルに取り上げられました

KOKUYO様の「WorMo’的ワークスタイル」に育休プチMBA勉強会を取り上げていただきました。勉強会の雰囲気そのままのステキな写真をたくさん載せていただきましたので、ぜひご覧ください。

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2015.7.28


posted by Kokubo at 12:38| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 育休プチMBA勉強会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月18日

【もしベビ】コドモにとってのリアルとバーチャル

なつやすみは保育園もお休みになるので、ムスメと一緒にたっぷり過ごしました。今回のもしベビはそこで気づいたことを。

まず、チームラボアイランドの「学ぶ!未来の遊園地」というイベントに行ってみました。「最新のデジタルテクノロジーを使い、子どもたちが同じ空間で、自由に体を動かし、互いに影響を与えながら、共同的で創造的でアートな体験を楽しむ」というもので、デジタルテクノロジーは1歳3ヶ月のムスメにはまだ早いだろうと思いつつも、どういう反応を見せるのかなーという興味で連れて行ってみました。

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カラフルで楽しい

結論として、まだそれほど楽しまなかったです。最初は非日常空間とたくさんのコドモにテンション上がってましたが、コンテンツ自体はふーんて対応。ケンケンパや絵を描くことができないからまあ仕方ないのですが、興味を持たない本質的な理由は何かな?と観察してみたところ、原因はインタラクティブ・コミュニケーションじゃないからではないかと感じました。

趣旨が趣旨なので、デジタルテクノロジーとはいえかなりインタラクティブなつくりになってはいるんですが(例:ケンケンパで自分の踏んだところから映像が変わる)、反応が返るまでの微妙なタイムラグや手触り感のなさが、ムスメにしてみればそれが「自分の行為に対する反応」なんだということが分からないようで、それが興味を持たない理由である印象でした。もう少し大きくなってバーチャルという概念を理解すればバーチャルとリアルの融合に興味を持つし楽しむのだろうけど、1歳児はまだまだリアルの世界すら理解しきれていないもんね。バーチャルを楽しむにはリアルを理解していることが前提なんだなというのが実感できました。

そこで、次はリアルな世界を体験させようとこども向け動物園に行ってみました。園内でエサを買って羊さんにあげさせてみたところ、すんごく楽しそう!夢中になりすぎて、終始おくちパカー状態でした。自分があげたニンジンに羊さんが反応するというのが、ムスメ的にとても興奮するみたいです

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羊さんにつられて自分も口が開いてしまうムスメ


この2つの事例を比較して感じたこと。

自分の行為に反応が返ってくるという経験は、Bandura(1977)が、提唱した自己効力感(self-efficacy, ある結果を生み出すために必要な行動をうまく行うことが出来るという確信)につながります。自分の働きかけに周りが反応するということを学習すれば自然に働きかけをするようになるし、反応しないと学習すれば働きかけをしなくなります。ちなみに後者は学習性無力感といってウツ病の症状でもあります。「こどもに自己効力感を持たせる」というのは私のコソダテにおける目的関数の1つなのですが、だから小さいときはテレビよりも反応が返ってくるコミュニケーション、具体的には人や動物とのふれあいが意味あるんだなーと腑に落ちました。

ムスメの存在は、人の学習プロセスを理解するうえで非常に参考になっています。ありがとねー。

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posted by Kokubo at 07:04| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事と育児 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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