2015年06月12日

日経DUALさんに載りました

自分も読者として読んでいる、日経DUALさんに育休プチMBAを掲載していただきました。

赤ちゃん片手に経営を学ぶ「育休プチMBA勉強会」
育休ママ達の「経営を学びたい」という声から生まれた会。関係者が全員育休中という場で、参加者が学ぶものとは?(上) 

育休中ママの人材価値を上げるMBA勉強会の実力 
「子育て中だからこそ管理職になる意義がある」。その会で学んだママ達が続々と「管理職」を目指すようになる理由とは?(下)

特に勉強会に参加した人にどんな効果があったかをヒアリングしていただいた(下)はお勧めです。この美佳さんの写真が本当にステキ。

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2015年05月20日

【もしベビ】1歳児とモチベーション理論

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アヒルさんたちを一列に並べるのは、1歳になったばかりのムスメの「業務」。つかまり立ちしながら、毎日せっせとやっています。(落ちたやつは親に拾えと要求するw)

洗濯物を洗濯籠から洗濯機に入れようとするしぐさも見せます。結果はなかなか伴わないけれど、彼女の貢献意欲が垣間見えてとても面白い。

これらのムスメの行動を見ていると、「人間は本来進んで働きたがる生き物である」という前提を置き、労働者(この場合ムスメ)の自主性を尊重した経営をするマグレガーのY理論だなーと思います。

また、ムスメを見ていると「欲求は相対的重要性に従って階層を成しており、低次のレベルの欲求が満たされると次に高次のレベルの欲求が現れる」というマズローの欲求階層説もよく理解できます。

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新生児期は生理的欲求だけだったけれど、2か月くらいからの眠いのに寝ない愚図り、抱っこしていないと寝ない愚図りは安心の欲求だし、11か月頃前に始まった後追いは所属と愛の欲求(社会的欲求)ゆえんだなーと思います。1歳の今は何かを成し遂げたとき(積木の箱のふたを閉めたとか)に拍手を求めてくるのですが、これは尊重の欲求だろうと感じています。そして、そのうち自我が出てきて、なんでも自分でやりたがる時期が訪れると思いますが、これは「自己実現の欲求」ということなのだろうなと。

理論を知っていることのメリットは、これから直面する課題を予測して対策できることにあると思っています。眠いのに寝ない愚図りも「安心したい」という欲求を満たしてあげればいいのねと考えることで乗り切ってきましたし、1日に何度も何度も要求される拍手(笑)も、「貴方を尊重してるよ」ということを伝えればいいんだよねと思っています。先輩ママたちに大変だと聞かされるイヤイヤ期も、自己実現の欲求を満たしてあげることを目的にすればいいのだということが分かっているだけでも不安が減りますねえ。


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2015年05月11日

育休プチ勉強会(2014年度)の研究報告

育休プチMBA勉強会は、育児休業を取得して産育休取得前と同じ企業・団体に復職する従業員(以下、育休復職者)を対象に、休業中のスキルアップおよびスムーズな復職を支援するために開催している勉強会です。(詳しくはこちら:育休プチMBA勉強会について)。

2014年4月生まれの娘を妊娠中に知り合ったみかさんとの雑談から端を発し、2014年7月から始まった当勉強会は、2014年12月までのメンバーの自宅で開催するスタイルでは計11回の勉強会を開催しましたが、回を重ねるごとに主に口コミで参加者が増え、最終的には男性を含むのべ107人が参加しました。2014年11月に少子化ジャーナリストの白河桃子氏がプレジデントオンラインの記事にして下さったことで参加希望の問い合わせがさらに増加しましたので、それを機にこれまでの勉強会に参加した約30人の育休者で「勉強会運営チーム」を組織し、全5回、のべ92名が参加した勉強会の運営業務をボランティアとして担いました。

この勉強会の集大成として、学習効果を以下の3つの観点で調査しました。
 @勉強会参加による意識変化
 A運営チーム業務経験(プレイヤー)から得た意識変化
 B運営チーム業務経験(マネジャー)から得た意識変化

@は勉強会に参加することによる学習効果、ABは運営チームによる2015年1〜3月の勉強会の運営業務を通じた学習効果です。以下に順を追ってみてゆきます。

@勉強会参加による意識変化
実際に勉強会に参加した参加者のアンケート及びインタビューから、以下のことが確認されました。
1)勉強会の参加によって、参加者の就労意欲及び組織への貢献意欲は高まる
2)勉強会の前後で、自己啓発から組織貢献学習へ思考が変化する
3)勉強会への参加によって管理職へのキャリアパスを描こうとする意欲が高まる
4)勉強会への継続参加は意欲をより高める、参加回数が多いほど変化の度合いが大きくなる

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これらの結果から、当勉強会は参加者の経営参画意識を高めていると言えます。一般的に思考トレーニング系の能力開発は習得までに非常に時間がかかるのですが、子育てと両立できる学習環境を用意することによって、育児休業という現場を長期間離れざるを得ない期間が学習機会となりえることが分かります。詳しいプログラムデザインコンセプトについては、報告書の第2章で紹介しています。

A運営チーム業務経験(プレイヤー)から得た意識変化
運営チームを対象に、制約のある人材がプレイヤーとして組織に貢献できるようになるために必要な意識変化について調査しました。勉強会で学んだ「マネジメント視点」を活かし、時間等制約がある中でも「生産性を向上しつつ、仕事を抱え込まず、成果を出す」働き方にシフトするためにはどのような意識変化が必要であったかを、メンバーからのアンケートとヒアリングをもとに分析した結果、次の5つの要素が重要であることが分かりました。
1)ビジョンや組織目標などの前提条件を共有する
2)役割分担を明確にする
3)全体最適を考えてメンバーに託すようにする
4)病児発生等による業務離脱に対するリスク管理を行う
5)コミュニケーションの量が生産性向上に影響することを意識する

制約人材は罪悪感から悪気なく業務を抱え込む傾向があるのですが、これら5つの要素を職場は仕組みとして提供し、制約人材本人も意識することで、制約があっても組織に貢献することが出来ると考えられます。

B運営チーム業務経験(マネジャー)から得た意識変化
自身も制約人材でありながら中間管理職として運営チームを率いたマネジメントチームを対象に、制約人材として管理業務を担うことの意識変化について調査したところ、以下のような結果が得られました。

1)事前トレーニング、離脱時のルール整備によって制約人材でも管理職への興味は高まる:マネジメントチームのメンバーは全員、着任時には不安を抱えていました。その理由は、管理職経験がない、能力不足だと感じる、何をやればよいかがわからない等です。しかしプロジェクトが終了した頃には、管理職に対するイメージがポジティブな方向に変化したことがヒアリングから分かっています。但し、制約人材が管理職を務めるためには、事前のトレーニングや離脱時のルールの明確化による不安の解消、そしてフレキシブルな働き方を認めることが重要であると言うことも分かりました。

2)制約人材が管理職として働くためには、時間・場所・作業方法に関するフレキシビリティが重要:物理的に顔を合わせる機会がないことをカバーするため、定例会議はSkype、リアルタイムのコミュニケーションにはFacebookのメッセージ機能と、ICT技術を活用しました。また会議は主に朝5時に行われていましたが、これは制約人材の働きやすい時間が非制約人材のそれとは異なることへの対応です。さらに子どもの病気等による離脱リスクを常に抱えているため、作業の可視化や離脱時のルールを整備することで、組織として業務を円滑に進めるよう工夫が常になされていると制約を持っていても安心して働くことが出来ることが分かりました。

3)制約人材である部下を活躍させるためには、モチベーションの管理が重要:なぜ制約人材は特にモチベーションが大事なのかというと、まず女性は自己評価が低いことから遠慮をしがちであるからである。さらに制約のある人材は長時間労働が出来ないことで罪悪感を抱えているため、通常以上に気を遣う傾向がありますが、必要以上の気遣いは業務の生産性を低下させることにつながります。そのため罪悪感を持たせない環境を作り、高いモチベーションを維持させることが、チームの生産性をあげるためには重要です。

そして育休プチMBA勉強会の実践をもとに、制約人材活用・女性管理職育成について以下のような提言を行いました。

@制約人材活用への提言
育休中の人材を対象とした本勉強会では、時間や場所の制約を抱えた人材のマネジメント上の知見を蓄積してきました。この実践をベースに制約人材を活用するための方法として下記3点を提言します。
1)労働力不足社会に適応するために、すべての人材が働きやすい職場環境をつくる
2)業務効率化と労働時間以外の評価指標の導入で労働生産性を上げる
3)望まないぶら下がりや離職を生む職場環境を改善する

A女性管理職育成への提言
育休中の人材を対象とした当勉強会は参加者の97.5%が女性であったことから、ここでの実践をベースに女性管理職の育成・登用に関する方法として下記4点を提案します。
1)管理職の実践力醸成を登用「前」に行う
2)仕事の面白さを経験できる機会を早めに与える
3)社会的地位や金銭的報酬以外にもインセンティブを設計する
4)“すべての人材が働きやすい職場づくりを実現できる”人材を管理職に登用する
※なお提言の前提として、ここでいう「女性」とは、子どもを持って働く母親およびその予備軍のことを指しており、女性を管理職に登用したいと思っているが、子育てとの両立が難しいこと等を理由に断られるといった課題を抱えた企業に向けた具体的解決策の提示です。決して全ての女性が子どもを持つべきだという価値観に基づいたものではないということを予め明記しておきます。

B社会問題解決への提言
女性活用の遅れや低い出生率といった日本の社会問題に対する提言としては以下4点です。
1)育休を能力開発期間にすることで女性管理職を増やすことが可能になる
2)育休を能力開発期間にすることで出生率が向上する可能性がある
3)育休復職者が企業をこえて両立の実践知を共有することで女性のM字カーブ解消へ
4)喫緊の課題は保育所等の社会インフラを整えること

今後到来する労働人口不足社会では、子育て女性を含む全ての制約人材を活用できるかどうかが企業の生存を左右すると思われます。その時に企業と働く人の双方のハッピーにつながるような、制約人材のマネジメント知見の蓄積、制約人材の能力開発の機会提供、それが当勉強会の目的です。めざしているのは、企業経営課題と社会問題の解決であり、決して女性の権利主張ではないことを強調させていただきます。

より詳しくお知りになりたい方はこちらの報告書をご覧ください。

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2015年03月30日

育休プチMBA勉強会・研究報告書2015

育休プチMBA勉強会(任意団体:代表:静岡県立大学 助教 国保祥子)は、育児休業中の従業員(以下「育休者」とする)を対象としてケースメソッドを用いて行ったマネジメントの勉強会の成果について、3月13日に研究報告会を行いました。その際に使用した資料をもとに報告書を作成しましたので公開いたします。

要 約 育休プチMBA勉強会2015研究報告書サマリー
報告書 育休プチMBA勉強会2015研究報告書

報告会は、人事やダイバーシティ推進室の方を対象として、東京・丸の内の慶應丸の内シティキャンパスにて行いました。新卒採用が解禁になり、非常に忙しい時期であるにもかかわらず多くの方にお越しいただきました。
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隣室は、タスカジさんのベビーシッターを手配して、運営チームメンバーの臨時託児室となりました。丸の内に15名の乳児がいるというのは不思議な光景でしたが、非常に癒される空間でもありました。
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勉強会の運営と研究報告を共にやりきったメンバーは、ママ友の域を超えて同志です。
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当日の様子は、The Huffington Postにも取り上げていただきました。
ママが育休中に、授乳しながらMBAを学んでみた【女性の働きかた】

今後到来する労働人口不足社会では、子育て女性を含む全ての制約人材を活用できるかどうかが企業の生存を左右すると思っていますが、その時に企業と働く人の双方のハッピーにつながるような、制約人材のマネジメント知見の蓄積、制約人材の能力開発の機会提供が当勉強会の目的です。目指しているのは、企業経営課題と社会問題の解決であり、決して女性の権利主張ではありません。そして大学生をはじめとする次の時代を生きる女性・男性たちには、「子育てとキャリアは両立できる、しかも楽しく」ということを伝えていきたいと考えています。

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2015年03月02日

【もしベビ】ワーキングマザーと管理職のミスコミュニケーション

育休プチMBA勉強会は、私の中ではR&Dの現場です。こういった研究の現場が身近にあることで人材の理解が進むので、よりよいLearning Communityづくりや人材育成の提案につなげることが出来ます。思えば大学のゼミ(KOKULABO)は実務経験のない人材(未経験人材)の理解と育成提案につながりましたが、プチMBAは時間的・物理的制約のある人材(制約人材)の理解につながりました。そこで得た人材育成方法と組織課題解決策の提案を、3月13日の研究報告会でお話ししたいと考えています。プチMBAは探索的研究の場なので結論を出すまでには至りませんが、実践から見えてきた仮説をご紹介する予定です。

詳細こちら。 育休プチMBA勉強会 研究報告会

もちろん制約人材=女性ではないですが、マジョリティは女性なので女性の業務遂行上の傾向というのも見えてきました。今まで仕事上で接点のある女性は量的に少ないうえ男性脳の女性がほとんどだったので(ビジネススクールだと思考の傾向に男女差はほとんど感じません)、私にとっては新鮮なことが多いです。プチMBAを始める前は女性のマネジメントに関する知識を持っていなかったので、「なんでこういうことをするんだろう?」と思うことが多かったのですが、今はかなりの部分でその理由がわかり、マネジメント上の対策が提案できるようになってきたことが大きな収穫です。

例えば、エン・ジャパン社が発表した「ワーキングマザーに関する意識調査」が非常に面白い現象をあぶりだしています。

図14の管理職経験者が「ワーキングマザーが部下の場合、本人に求めたいこと」は以下の通りです。
  第1位「時間内での生産性アップ」(70%)
  第2位「業務を抱え込まない」(59%)
一方、図15のワーキングマザー当人に訊ねた「仕事や周囲とのコミュニケーションで意識していること」では次のような結果が出ています。
  第1位「時間内での生産性アップ」(88%)
  第2位「周囲の社員への配慮」(79%)
  第3位「各職位に準じた業務遂行」(46%)  
  第4位「業務を抱え込まない」(42%)

ここから、管理職としては「業務は組織でやっているのだから、勤務時間内での生産性をあげるとしても出来ない部分は周りに任せることで業務が滞らないようにしてほしい」と考えているのに対し、ワーキングマザー本人はおそらく「自分の業務効率が悪いことでしわ寄せが周りにいかないようにしなければ」と考えて周囲への感情的なケアを重視し過ぎているのではないか、その結果抱え込み傾向があるのではないか、という仮説です。節子、ケアするべきはそこじゃないんや!

またこの「周囲の社員への配慮」に関しても若干のずれがあり、おそらくワーキングマザーは感謝の気持ちや申し訳ないと思っていることを言葉や態度で表さなくてはいけないと考えていると推測できますが、実際に図9の「時短勤務者の業務を代行対応をしたことがある社員に質問です。その際に、どのようなインセンティブがあれば、快く対応ができますか?(複数選択)」という問いに対する回答は次のようになっています。
  第1位「ワーキングマザー本人からの感謝の言葉や態度」(56%)
  第2位「自分にかかっている業務負荷の可視化(周囲からの理解)」(50%)
  第3位「インセンティブは不要」(49%)

第1位はまあ人として当たり前のことであるとしても、第2位って、ワーキングマザー本人がどうこうできる問題ではなく、管理職マターですよね。だから多分、ワーキングマザーをフォローしている周りの社員からみたら、ワーキングマザーに相対すなわち上司から見えていないところで100回謝ってもらうより、「〇さんのおかげでとても助かっています」ということを周囲や上司にアピールしてもらうほうが自分の評価になるのでありがたいと思うのです。でも罪悪感でいっぱいになっている当事者は、こういう状況って見えないんですよねー。私も当事者なので気持ちはとてもわかるけれど、客観的に見たら、節子、ケアするべきはそこじゃないんや!です。

ただこういうことって周りから言葉で言われても分からないことが多いのですが、ケースメソッドという気づきを促す教育手法を使って予めその状況を疑似体験しておくことで、自ら気づき、そして対策を考えることが出来ると思っています。そのあたりがデータで示せたら面白いなと思っています。

ケースだからこそ俯瞰して分析することが可能になります。
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周りの様々な意見を聞くことで視野の狭さを自覚できます。
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posted by Kokubo at 06:41| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事と育児 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする