2015年03月02日

【もしベビ】ワーキングマザーと管理職のミスコミュニケーション

育休プチMBA勉強会は、私の中ではR&Dの現場です。こういった研究の現場が身近にあることで人材の理解が進むので、よりよいLearning Communityづくりや人材育成の提案につなげることが出来ます。思えば大学のゼミ(KOKULABO)は実務経験のない人材(未経験人材)の理解と育成提案につながりましたが、プチMBAは時間的・物理的制約のある人材(制約人材)の理解につながりました。そこで得た人材育成方法と組織課題解決策の提案を、3月13日の研究報告会でお話ししたいと考えています。プチMBAは探索的研究の場なので結論を出すまでには至りませんが、実践から見えてきた仮説をご紹介する予定です。

詳細こちら。 育休プチMBA勉強会 研究報告会

もちろん制約人材=女性ではないですが、マジョリティは女性なので女性の業務遂行上の傾向というのも見えてきました。今まで仕事上で接点のある女性は量的に少ないうえ男性脳の女性がほとんどだったので(ビジネススクールだと思考の傾向に男女差はほとんど感じません)、私にとっては新鮮なことが多いです。プチMBAを始める前は女性のマネジメントに関する知識を持っていなかったので、「なんでこういうことをするんだろう?」と思うことが多かったのですが、今はかなりの部分でその理由がわかり、マネジメント上の対策が提案できるようになってきたことが大きな収穫です。

例えば、エン・ジャパン社が発表した「ワーキングマザーに関する意識調査」が非常に面白い現象をあぶりだしています。

図14の管理職経験者が「ワーキングマザーが部下の場合、本人に求めたいこと」は以下の通りです。
  第1位「時間内での生産性アップ」(70%)
  第2位「業務を抱え込まない」(59%)
一方、図15のワーキングマザー当人に訊ねた「仕事や周囲とのコミュニケーションで意識していること」では次のような結果が出ています。
  第1位「時間内での生産性アップ」(88%)
  第2位「周囲の社員への配慮」(79%)
  第3位「各職位に準じた業務遂行」(46%)  
  第4位「業務を抱え込まない」(42%)

ここから、管理職としては「業務は組織でやっているのだから、勤務時間内での生産性をあげるとしても出来ない部分は周りに任せることで業務が滞らないようにしてほしい」と考えているのに対し、ワーキングマザー本人はおそらく「自分の業務効率が悪いことでしわ寄せが周りにいかないようにしなければ」と考えて周囲への感情的なケアを重視し過ぎているのではないか、その結果抱え込み傾向があるのではないか、という仮説です。節子、ケアするべきはそこじゃないんや!

またこの「周囲の社員への配慮」に関しても若干のずれがあり、おそらくワーキングマザーは感謝の気持ちや申し訳ないと思っていることを言葉や態度で表さなくてはいけないと考えていると推測できますが、実際に図9の「時短勤務者の業務を代行対応をしたことがある社員に質問です。その際に、どのようなインセンティブがあれば、快く対応ができますか?(複数選択)」という問いに対する回答は次のようになっています。
  第1位「ワーキングマザー本人からの感謝の言葉や態度」(56%)
  第2位「自分にかかっている業務負荷の可視化(周囲からの理解)」(50%)
  第3位「インセンティブは不要」(49%)

第1位はまあ人として当たり前のことであるとしても、第2位って、ワーキングマザー本人がどうこうできる問題ではなく、管理職マターですよね。だから多分、ワーキングマザーをフォローしている周りの社員からみたら、ワーキングマザーに相対すなわち上司から見えていないところで100回謝ってもらうより、「〇さんのおかげでとても助かっています」ということを周囲や上司にアピールしてもらうほうが自分の評価になるのでありがたいと思うのです。でも罪悪感でいっぱいになっている当事者は、こういう状況って見えないんですよねー。私も当事者なので気持ちはとてもわかるけれど、客観的に見たら、節子、ケアするべきはそこじゃないんや!です。

ただこういうことって周りから言葉で言われても分からないことが多いのですが、ケースメソッドという気づきを促す教育手法を使って予めその状況を疑似体験しておくことで、自ら気づき、そして対策を考えることが出来ると思っています。そのあたりがデータで示せたら面白いなと思っています。

ケースだからこそ俯瞰して分析することが可能になります。
IMG_4664.JPG

周りの様々な意見を聞くことで視野の狭さを自覚できます。
IMG_4665.JPG

posted by Kokubo at 06:41| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | もしベビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月27日

【もしベビ】育休プチMBA勉強会・研究報告会を開催します

2014年7月から主宰している育休中の女性・男性向けの勉強会で研究報告会をします。近年女性リーダー育成に関する相談が増えている一方で、企業の経営能力開発プログラムの仕事の場で女性を見かけることは非常に少ないのですが、おかげさまで2015年2月までに15回の開催でのべ220人が参加、2月は申し込み開始15分で売り切れる盛況です。これらの勉強会および勉強会の運営で得た知見をまとめ、出産育児休業というライフイベントを利用したビジネス能力開発の成果と意義を報告します。育休復職社員の扱いや女性社員教育に悩んでいる方にお勧めの内容です。

(以下プレスリリース)
育休プチMBA勉強会研究報告会のご案内
2015年2月25日
育休プチMBA勉強会運営チーム


育休者をはじめとする、時間等制約のある人材がマネジメントを学ぶ意義と成果
ーもし育休者がマネジメントを学んだらー


 育休プチMBA勉強会(任意団体:代表:静岡県立大学 助教 国保祥子)は、育児休業中の従業員(以下「育休者」とする)を対象としてケースメソッドを用いて行ったマネジメントの勉強会の成果について、下記のとおり研究報告会を行います。組織の人材活用にまつわる課題に応える具体策を各種データや育休者のパネルディスカッションでお見せします。

以下のようなことでお困りではないですか。
・育児や介護などで時間に制約ある人材の活用方法ならびに研修方法
・女性管理職を増やすように言われているがうまくいかない
・育休復職者の”望まないぶら下がり状態”に困っている

育休プチMBA勉強会がもたらした効果とは。
・復職後に管理職を目指したいと考える人が増加した
・職場を離れている育休中だからこそ、ビジネス能力開発の機会と捉える人が顕在化した
・ラーニングコミュニティによる離職防止やロールモデル提供
・復職を見越したケーススタディによる”望まないぶら下がり状態”の解消

                   記

 日時 :平成27年3月13日(金) 11時 〜 13時 
 場所 :慶應丸の内シティキャンパス(東京駅より徒歩3分)
 定員 :42名 申し込み多数の場合は抽選(3月6日に参加可否のご連絡をいたします)
 参加費 :無料
 お申込方法 :申し込みフォームよりお申し込みください。
 お問合わせ :育休プチMBA勉強会事務局 ikukyumba@gmail.com
  
 勉強会の成果をまとめた報告書の作成・配布を検討しています。発表会への参加が難しい方にも報告書を配布できるよう準備する予定ですので、同様に申込みフォームよりお申し込みください。
 詳細なスケジュールについては、お申込いただいたメールアドレスへお送りします。また、内容は一部変更となる可能性がございますこと、ご了承下さい。

育休プチMBA勉強会概要
第1子育休中の国保が「経営を勉強したい」という同じく育休中の友人の話に興味を持ち、プログラムを開発。二人で周囲の育休者に声をかけ、自宅リビングにて、時には赤ちゃんをおんぶに抱っこしながら、本格的なケース・ディスカッションによる学びを深めていきました。はじめは国保によるプロのファシリテーションでしたが、次第に参加者がファシリテーターを担うようになり、自律的に学習コミュニティ(Learning Community)を運営する現在のスタイルができあがりました。2014年12月まではリビングルームスタイルで12回の勉強会を開催。男性を含むのべ130人が参加しました。また2015年1月からは参加希望者が増えたことを受け、約30人の育休者で勉強会運営チームを組織して有料の勉強会を実施しました。1月のトライアル実施では25名が参加、続く2月には20名分の参加者枠が申し込み開始15分で売り切れる事態となり、急遽追加開催を決定。

国保祥子略歴
外資IT企業で業務変革コンサルティング経験を経て、慶應ビジネス・スクールでMBAおよび博士号を取得。ケースメソッドおよびチームラーニングデザインによる実務家の能力開発に定評。民間企業、行政機関、大学での人材育成ニーズに応え、育成プログラム開発および導入に従事。経営層と若手人材の同時教育、未経験人材や、多様なバックボーンを持つチームの教育デザインなど、次世代組織マネジメントの実践を得意とする。静岡県立大学経営情報学部助教、慶應義塾大学総合政策学部・慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科非常勤講師。経営学博士(Ph.D)。

メディア掲載実績
授乳しながら学べる 「育休MBA」
(少子化ジャーナリスト 白河桃子/PRESIDENT Online  スペシャル/2014年11月20日)

(内容を修正しました 2015/2/28 5:00)

ikuben-1.jpg

posted by Kokubo at 06:50| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | もしベビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月28日

【もしベビ】育休プチMBAについて

友人と立ち上げた育休者向け勉強会「育休プチMBA勉強会」ですが、先日授乳しながら学べる「育休MBA」としてプレジデントオンラインに取り上げていただいたことで、問い合わせが増えてきました。この勉強会に関する情報源がまだ存在しないので、とりあえずこのページにビジョンを載せておこうと思います。参加ルール等も、確定次第追加していきますー。

【育休プチMBA勉強会について】
1. 運営理念
“子どもを持ちながら働く”が本人・家族・企業にとって当たり前になる社会の実現

2. 運営方針
(1)赤ちゃん連れでも安心のバリアフリーな環境で学ぶ機会に
会場内はおむつ替え・授乳可能。赤ちゃんと一緒に安心して学ぶことができる場を提供します。
(2)時間や場所などの制約を持ちながらも組織に貢献するための思考技術を学ぶ機会に
MBA同様の本格的な教材を使い、マネジメント思考の徹底したトレーニングを通じて復職後、時間や場所等の制約がある中でも組織に貢献する為の思考技術を提供します。
(3)志を同じくする仲間と出会う機会に
復職後に組織で活躍したい志をもつ多様な業界の人とのディスカッションを通じて、互いに切磋琢磨し合う仲間と出会う機会を提供します。

3. 運営ビジョン
・子どもを持ちながら働く”ことが当たり前だと捉える個人や企業が増える
・育休復職後、時間や場所などの制約を持ちながらも成果をもたらし、組織に貢献できる人材が増える

4. 提供する価値・サービス
(1)経営者視点での思考トレーニング
時間や場所などの制約を持ちながらも経営に資する存在となりえるための思考トレーニング。
(2)次世代組織を研究する教員監修のMBA同様の本格的な教材を利用。
慶応ビジネス・スクール公式などの本格的な教材を使って、MBA同様の経営者視点でのディスカッション。監修・指導は、次世代の組織のあり方を研究する国保助教。
(3)志を同じくする仲間との出会い
子どもを持ちながら働くために必要な知恵やノウハウ共有、精神面でのフォローをしあえる同志との出会い

【活動内容】
このビジョンのもと、現在は月1の勉強会を開催しています。勉強会自体は既に受け入れキャパシティを超えた参加希望をいただいておりますが、2015年3月に同年4月に復職するメンバーで発表会を行う予定でして、こちらは広く参加していただけるように現在準備を進めています。

ifbabe.jpg

posted by Kokubo at 22:55| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 育休プチMBA勉強会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月27日

【もしベビ】研究者的視点で考える離乳食計画

週末に夫とワインを飲みながら、9か月のムスメの離乳食の移行計画を立てる。保育園に入園したことで食事のタイミングが変わること、1回の食事量が増えたことを受けて2回食から3回食に変更して食事のリズムを整えていくこと、の2つを目的として、食事のタイミングと量を決めていきます。こういう作業って一人でやると大変だなーと思うけど、コソダテチームでやるとプロジェクトみたいで楽しい。私たちのやり方が「正解」であるとは思わないけれど、もしかすると誰かの参考になるかもしれないので、1つの事例として思考のプロセスを記録しておきます。

20150117_100236535_iOS.jpg

最初に1日の必要カロリーを確認してターゲットを設定する。
このサイトの厚生労働省「生活活動強度別 エネルギー所要量 (kcal/日)」を参考にすると、体重1kgで100kcalということなので、現在7.5kgのムスメは1日に750kcal必要。

次にそれを食事&ミルクとおやつで補っていくわけですが、3回食に変更して食事のリズムを作っていくことが目的なので、朝昼晩の3食およびそれ以外のおやつの6回に配分します。

1食分のカロリーは、ムスメが1回で最大200cc飲むミルクは200tで140kcal、離乳食は市販のレトルト離乳食が1袋80gで40kcalという表記なので、これをベースに計算します。おやつは保育園では果物やビスケットなのでそれを食べさせると想定し、たとえばみかん中サイズ1個(可食部75g)で34kcalなので1/2個食べた場合の20kcalを基準値とします。

そうすると以下のような計算になりますが、これは合計720kcalになので、ターゲットとする摂取カロリーにちょっと足りない。
 朝ごはん 離乳食80g(40kcal)+ミルク200t(140kcal)
 朝おやつ 果物など(20kcal程度) 
 昼ごはん 離乳食80g(40kcal)+ミルク200t(140kcal)
 昼おやつ ビスケットなど(20kcal程度)
 夜ごはん 離乳食80g(40kcal)+ミルク200t(140kcal)
 寝る前  ミルク200t(140kcal)


離乳食は結構食べるので、1回2袋食べさせればいいんじゃなかと思い、計算してみると合計840kcalとなり、目標の750kcalをクリア。
 朝ごはん 離乳食160g(80kcal)+ミルク200t(140kcal)
 朝おやつ 果物など(20kcal程度) 
 昼ごはん 離乳食160g(80kcal)+ミルク200t(140kcal)
 昼おやつ ビスケットなど(20kcal程度)
 夜ごはん 離乳食160g(80kcal)+ミルク200t(140kcal)
 寝る前   ミルク200t(140kcal)


でも実際には、離乳食を160g食べるとミルクは150cc(105kcal)くらいしか飲まないよねということで、ミルク量を修正して計算してみる。それでも合計735kcalとなり、ターゲットの750kcalをほぼクリアしてると言っていいんじゃないかと。これで、とりあえず離乳食2袋分とミルク150ccを1食で摂っていればOKなんだね、という基準値が出来ました。
 朝ごはん 離乳食160g(80kcal)+ミルク150t(105kcal)
 朝おやつ 果物など(20kcal程度) 
 昼ごはん 離乳食160g(80kcal)+ミルク150t(105kcal)
 昼おやつ ビスケットなど(20kcal程度)
 夜ごはん 離乳食160g(80kcal)+ミルク150t(105kcal)
 寝る前   ミルク200t(140kcal)


離乳食の内容が変わればカロリーは変わるし、飲むミルクの両も毎回増減があるけど、基準値ができたことでこれくらいの食事量を確保しながらミルクで補っていけば大丈夫だな、という目安を得ることが出来ました。実際には外出などで離乳食が昼からおやつの時間になったりとわりとゆるゆるなのですけど、「あるべき型はこれ」というのを1つ決めておくことでどこに立ち戻ればいいかが明確なぶん、却って臨機応変な対応ができると感じています。

離乳食も、週末のまとめ作りや大人食のとりわけなどで出来るときは手作り食に置き換えてるけれど、頑張っちゃってストレス溜めるくらいならレトルトでOK、というのが夫婦のコンセンサス。最初は「やっぱり離乳食に手間をかけるのが素敵ママかしら、レトルトなんてムスメがかわいそうかしら」という気持ちがあったけれど、周りの先輩ママ複数人から「離乳食で頑張って野菜ペーストとか作って食べさせていたけど、成長したら野菜嫌いになった。離乳食を頑張っても嗜好には関係ないと思う」という言質をとったので、そこは頑張るところじゃないんだなと割り切ることにしました。松田道雄も「定本育児の百科」で離乳食がんばるより散歩に連れていきなさいと語ってるし、限られた時間を投下する先として手作り離乳食は優先順位は低いと判断。そのかわりムスメとしっかり遊ぶことに時間を使おうと決めました。なおレトルト食を取り入れると、手作りをするときの適切な量や固さや内容の目安が分かる、カロリー数も計算しやすいので移行計画が立てやすいという利点もあった。

ただ、1回ムスメの残したレトルト離乳食を食べてみたらおいしくないものがあったので、「親が食べて不味いと感じるものはあげない」という最低ラインは設定。なのでレトルト食も毎回試食して、親が不味いと感じるもの、ムスメの食べが悪いものはラインナップから外していきます。今のところお出汁のきいているものが好きそうな感じです。手作りだと、にんじんをコンソメスープで煮たものとか大好きですねえ。また保育園は食育に力を入れているところを選んだのですが、毎回完食しているっぽいです。保育園見学に行ったときに試食させてもらったけれど、保育園の給食、めっちゃおいしかったもんねえ。

0124.jpg
ちなみに写真は、これまでの離乳食の中でムスメに最高に不評だったロマネスコ(カリフラワー)のスープ。離乳食の初期に、カリフラワーの離乳食があるならこれもアリだろうと夫が言うので冷蔵庫に入っていたロマネスコをスープ仕立てにしてあげてみたところ、ブ―――っと噴き出されました。それまでは本当になんでもパクパク食べていたので、うちの子は味に無頓着なのかしら疑惑があったのですが、この1件で、ちゃんと選んで食べているのだなということがよくわかり、安心した事件でもありました。



posted by Kokubo at 06:07| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | もしベビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月21日

【もしベビ】定時に帰るためのロジックツリーとフリーライダー脱却のススメ

出産後は、19時までに帰宅できるように仕事をしてます。足りない部分は早朝にムスメが起きる前の時間にこなしていますので、具体的には5:00-7:00と8:30-18:30が基本のワーキングアワーです。早起きだねって言われるけど、ムスメと一緒に21:00に寝ているので8時間睡眠です。

出産前は仕事が楽しくて時間がある限り仕事をするような生活だったのですが、復帰してからはコソダテタスクがあるため、ワーキングアワーに制約を受けるようになりました。その制約条件の中でこれまで通りの仕事量をこなせるのか復帰直後はとても不安だったのですが、一方でその制約を受け入れると覚悟を決めた瞬間から「制約の中でどう成果を出すか」という思考に切り替わりまして、そういう頭の使い方をするようになったら意外とできることが見つけられるようになりました。営業ウーマンのママ友が「時間に制約があることで戦略的に動くようになったので、出産前より営業成績が上がった」と話しており、へええーと思っていたのですが、これ、十分ありえる話だと思います。

ちなみに言語化しておくと、私の場合はその理由は次の3点だと感じています。
1) 勤務時間内のアイドリング時間が一切なくなったこと
2) 最初に効率的なタスクの進め方を考えることに時間を使うようになったこと
そして意外と大きいのが 3) 完璧主義をやめたこと、です。

3つ目について補足すると、これは今までならすべてのタスクで100%の完成度を目指す働き方をしていたのを、最終的な成果に影響する部分以外(たとえば内部ミーティング資料の図表の美しさとか)は80%くらいの出来でOKとしてタスクを進めるようになりました。0%を80%にするのと、80%のものを100%にするのとでは、後者は必要な労力のわりに成果に与える影響が小さいということを知ってはいましたが、時間があるときはどうしても100%を目指してしまうんですよねえー。しかし時間的な制約を前提としたことで、完璧さより「タスクを先に進めること」を優先するようになりまして、これが大きく生産性をあげる要因となっているように感じています。

ただ、タスクを若干荒い状態であげるので、小さなミスや配慮不足が多くなったのも事実です。ですが、一緒に働く人たちが指摘やフォローをしてくれるので何とかやっていけており、感謝しきりです。これ、関係性が悪いとミスを指摘してもらえなかったり責められたりで、組織としての生産性が下がると思うんですね。でも関係性がいいと、非難することなく必要なフォローをしてくれるので組織としては成果につながります(非難は真摯に受け止めますが、そのために非生産的な時間が費やされることは避けたいです)。労働時間に制約があるとついついコミュニケーションの時間を削ってしまいがちなのですが、これを実感してから、制約がある身だからこそチームとして働くということを意識し、戦略的にコミュニケーションの時間を作らないとだめだなと思いました。また、必然的にまわりに助けてもらうことが多くなるのですが、助けてもらってばかりだとフリーライダー(社会的ぶらさがり)になってしまい組織成員のモチベーションを低下させます。なので、どうやってそのお返しをするか、制約の中でもどうしたら組織に貢献できるかを考えることに頭を使うようになりました。

ところで、子育て中の社員が定時退社するために必要なことは何か?をロジックツリーを使って考えてみました。
ロジックツリー.jpg


このテーマで1回ディスカッションをしたのですが、定時内で仕事を終わらせることと、定時外の突発事項対策をすることまでは思いつくのだけど、「定時に帰ることの正当性を確立すること」を皆あんまり考えないのだということに気づきまして。定時に帰りたい人の多くは「時短制度勤務者だから」を正当性の根拠にしますが、(本人はおそらくそういうつもりではないのですが)これは当事者が言うと権利主張系コミュニケーションに見えやすいのです。一方で組織をマネジメントする側の視点で考えると、子育て中の社員が定時に帰ること自体は構わないし残業代払わなくていい分助かるのですが、その人が定時に帰ることで他の人の仕事が明らかに増えたり、組織の中に不公平感が漂ってモチベーションが下がったり、となるのは非常に困る。こういう嬉しくない組織の状況を招いている張本人から「自分の権利ですのでお先に失礼」とか言われたら、まあ頭では理解するけどムッとするよね、と。だから、時間が限られているからこそ、その限られた時間の中で組織に貢献する方法を考えたほうが、定時退社をやりやすくなるんじゃないかと思うのです。

じゃあ勤務制度以外に、どうすれば定時に帰ることの正当性を確立出来るのか?で私が考えたのが上図のDEFGです。

まず、D成果をあげるのは大事ですね。定時内できちんとやることをやって組織の成果に貢献している人に、人はあんまり文句を言わないと思います。Fは定時退社する人のせいで組織の仕事が増えないようにするための工夫で、これも回りへのマナーですね。で、けっこう大事なのに見落とされているんじゃないかと思うのが、Eのできるときに周りを助ける・育てるです。というのも、労働時間に制約がある人は余裕がないのでなかなか自分の担当範囲を超えてまで誰かを助けるということをしないのですが(気持ちはよくわかる)、自分が危機の時に助けてくれない人を、助けようと人は思わないですよね。逆に普段から助けてくれている人だからこそ、その人が困っているときは手を差し伸べると思います。そして、人は自分を育ててくれたり助けてくれた人の恩は忘れないし、恩返しができる機会があったら返そうと思うはず。だから周りを助けるという行為は、利他的行動に見えて実は自分のセーフティネットへの先行投資になっており、この投資をしていないと自分が大変な時に頼れるものがなくなるという状態に陥るのかな、と思いました。さらに、そのおかげで結果的にG他の人も定時に帰れるようになれば、もっと堂々と定時退社できるようになりますね。

というわけで、定時に帰りたい人こそ、「制約の中でどうしたら組織に貢献できるか」を考える、つまりフリーライダーから脱却するべきだと思います。そのためにも制約の中でも自分がどれくらいできるのかを正確に把握し、自分にとって負荷はそれほど大きくないけど周りには喜んでもらえる貢献の方法を見出しておくことをおすすめしたいです。(なんて言ってますが、私もまだまだですー)


IMG_2274.JPG
いつもいつも助けてくれるゼミの学生たち。なかなかちゃんとお礼を言う機会がないので、ここでこっそり感謝しておこうっと。このチームがいなければ、私の両立ライフはもっともっと大変だと思っています。ありがと!!!

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ -
チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ -
チームに関するお勧め本。成功するチーミングには「素直に意見を言う」「協働する」「試みる」「省察する」という行動がみられるそうです。



posted by Kokubo at 13:14| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | もしベビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。