2013年03月19日

フューチャーセンターを立ち上げてみた(6) 具体的な活用事例

この1年間で、国保ゼミのフューチャーセンターを活用した事例としては次のようなものがあります。この他にも、新商品/イベント企画などに対するブレインストーミングや、プロジェクト遂行上の課題の整理と対策の検討などを日常的に行っています。


@茶の和プロジェクト
「茶の和」プロジェクトは、2011年秋、静岡県立大学の経営情報学部と食品栄養科学部の4名による「生まれ育った静岡を自慢するきっかけになるようなお土産を作りたい」という想いから生まれたプロジェクトです。学生たちは静岡の良さが何かということから検討を始めましたが、潜在顧客のヒアリングやお茶農家の現場訪問を通じて、静岡では当たり前の緑茶が、時代の変化と共に消費量が減り、お茶業界もいろんな問題を抱えていることなどに気づいていきました。その結果、学生たちは自分たちが享受した「お茶が結ぶ人のつながり」をもっと広げていきたい、自分たち若い世代がお茶の素晴らしさを発信することで、若い世代や他県の人にお茶に関心を持ってもらいたい、お茶業界やお茶農家さんに元気を与えたいと考えるに至り、「茶の和」という商品コンセプトを考案しました。

この商品は、本当に多くの人の協力によって生まれました。フューチャーセンターで企画をプレゼンしてコメントをもらったり、参加者からバイヤーさんや菓子メーカーさんを紹介してもらったり、企画が頓挫したときにフューチャーセンターで相談することで挫折を乗り越えてきたり、という動きが見られました。販売開始直後の3日間は学生たちが実際に売り場に立って商品コンセプトを説明し、当初目標としていた150個を上回る数を売り上げました。

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A地域コラボプロジェクト
地域コラボプロジェクトは、地域の方々と学生とが一緒になって大学がある「草薙」地域を盛り上げたいという思いから生まれたプロジェクトです。このプロジェクトが始まる前は大学と地元のお店のつながりはほとんどなく、それを残念に思った学生の発案で始まりました。具体的な活動として、フリーペーパー「つながるくさなぎ」の作成とイベントの企画運営をやっています。フリーペーパーの作成には記事の企画から取材・撮影までを全て学生が実施、イベント企画では、焼津市を活性化プランコンテストの運営、大学の地元草薙商店街の夏祭りや、バルイベント「草薙くいだおれ祭」のなどがあります。

この「草薙くいだおれ祭」の企画段階ではフューチャーセンターを活用し、チケット販売や広報面での改善点の洗い出しや、当日起こりうるリスクの洗い出しと対応策を考案しました。このイベントは学生が主体と企画・運営したことがメディアの注目を集め、静岡新聞(1/4・1/8)や毎日新聞(1/9)、SBS放送(11/12・1/9)など多くの新聞やテレビに取り上げられました。その結果、「草薙くいだおれまつり」では17店舗の地元商店が協力し、当日のイベント参加人数が300人を越えチケット販売だけで70万円超を売り上げました。なおこのイベントは、多くの店舗の新規顧客開拓につながったようです。

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BJOBコン
JOBコンとは静岡県内の企業の経営者と就職活動を目前にひかえた大学生との間で対話する場を創り出すことで、「大学生に『就職する目的』について考えるきっかけをつくること」を目的として生まれたプロジェクトです。以前よりフューチャーセンターに参加していたタリーズ店長の増田久美さんが、アルバイトの大学生と接する中で「どの企業に就職するか」という手段ばかりに注目していて、その先の「就職する目的」について考えていないことに対して抱いた問題意識をもとに企画されました。増田さんは、イベントの概要を考えるためにフューチャーセンターに相談を持ち込み、実際に経営者と話す場のニーズ調査や、どの程度の参加費まで負担するかなど学生からの意見を集めました。また、企画が煮詰まったときに再度フューチャーセンター訪れ、目的に立ち戻ることで突破口を見出したということもありました。イベント当日は大盛況で、2013年2月には第2弾も実施。このときはフューチャーセンターを通じて知り合った学生がスタッフとして参加するという動きも生まれました。

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posted by Kokubo at 08:07| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 地域と大学(フューチャーセンター) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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