2009年11月04日

第8回マネジメント研究会レポート

第8回研究会、無事終わりましたー。
今回は11人。なんとなく、テーマと集客の傾向が見えてまいりました(笑)。市場の声は最高のフィードバック・システムですね。

さて今回は、現場スタッフの人心掌握に失敗した若手エリート・ミドルマネージャーのケース(実話)です。ニコニコマート(元ネタは某セ○ンイレブン)の某店舗は、パートタイム人材(鈴木さん)を上手く使うことが運営上の大きなポイントになるのですが、20代でコストカッター気質の北村店長は年上女性とうまくコミュニケーションが出来ず、鈴木さんを退職に追い込んでしまいます。そういう状況のケースを使って、北村店長のどこが問題なのか、これからどうすべきなのか?あなたがこの立場ならどうするか?などを皆さんでディスカッションしました。裏テーマは、労働力としての組織の管理と人間集団としての組織の管理、そしてそれぞれのマネジメントにおいて考慮すべき事項です。

いつもながらこの研究会は、いつものビジネスセクター相手の研修とはディスカッションの方向が全然違って面白い。今回は、多様性が組織に与える影響などがトピックになりました。個人的に面白かったのは、自分の中に該当する経験がないとどうしていいかわからない→使いにくいと感じてしまうという話。高齢者や女性や外国人の活用が進まない理由は、このあたりではないかと思いました。もったいない。これは、なるべくその立場の人とのコミュニケーションを増やすしかないのでしょうね。でも、職場のDiversityが高ければ日常的に異文化ミュニケーションが行われるので、いろんな人の立場に立った(=マーケットの広い)サービス開発に繋がると思うんだけどな。なお、「異文化人材が多いと形式知が増えるのでナレッジ創造が増える」という研究を聞いたことがありまして、これはDiversity推進の追い風になるなと思いました。

あと「今回はNPOの人が少なかったと思いますが、こういうケースでもNPOの人に来てもらえるといいですよね。このケースがNPOの人に役立つというふうに理解されるとよいですね」ってNPOマドレボニータのマコさんに言われましたが、いや、本当にそのとおりです!「NPOのケースしか、NPOの役に立たない」というイメージが、こんなに強いとは私も思いませんでした。決してそんなことないんですけど、私の伝え方が甘かったですね。今後は見せ方にもっと配慮しなきゃと思いました。ご指導ありがとうございます。「ケースからの学びだけでなく、自分自身を考える機会にもなっていて、いつも勉強になっています」というSさんのお声もありがとうございます!社会人を相手にする研究会(勉強会)って、知識の授与というよりは、その人が既に持っている経験を体系化して、再構築して、認識させる作業にほかならないと思っていますので、この感想は非常に嬉しいです。

なお、参加者の多様性に配慮したファシリテーションを心がけましたが、万が一クラスの中で不愉快な思いをされた方がいらっしゃいましたら、それはひとえに私の不行き届きです。力不足で申し訳ありませんでした。心からお詫びいたします。

追記は参加者の感想です。


1.本日のテーマ「ミドルマネージャーの役割を考える」は役に立ちましたか?
・スーパーバイザー、北村店長、パート、それぞれの立場でどれだけ“リアル”に思えるかの重要性が見えた。(Sさん)
・ミドルマネージャーが実際に現場を動かしているのは確かで、一番弱い部分であると私も考えており、非常に身につまされました。(Fさん)
・自分の経験や今の現場を空想しながら授業を受けたこともあって、痛いくらい役に立ちました。(Yさん)
・口から出た言葉とは別に、ずっと内省してました。(Kさん)
・テーマを考えていく中で別の学びとして、昇進などで立場や仕事の内容、環境が変わった時に現れてくる問題は、自分の課題を教えてくれる機会でもあるという観点を得られました。(Sさん)
・楽しかったし再認識もあったけれど驚きはなし。ただしそれは自ら作った盲点のせいかも。(うつ病ドリル・新田さん)
・今回の資料は特に短い文章で自分で設定を考える必要があったので、面白かったです。立場が変わることで見なくてはいけない視点が大きく変化するというのは面白く、自分自身の立場を考える機会にもなりました。(Tさん)

2.本日のケース「北村店長のスタッフ管理」は役に立ちましたか?
・コンビニ業界の“人”の視点はほとんどなかったので、良い学びでした。スーパーバイザーがわざとやっている点も。(Sさん)
・「辞める人」というのはどの組織にも出てくる。辞めるときに学びがある。そこで学ぶと次にどんな人を採用するかにも活かせると思った。出来ればやめないで済む人を採用して長く一緒に頑張れるのが理想。特に非営利組織はそういう風にしていかないとやっていけない。コンビニみたいに失敗させて育てる余裕はない。(NPOマドレボニータ・吉岡さん)
・キャラクタリスティックで分かりやすかったと思いました。(Kさん)
・ケースを通して深く店長の持つ課題を考える中で、自分独りで仕事は成り立っているわけではないこと、人に相談したり人の気持ちを考えたりしてマネジメントしていく重要性が再認識出来ました。(Sさん)
・友人、家族ではない人たちと組織の中で人の上に立つこと、その際に配慮しなければいけない視点を理解することの大切さを学びました。研修中の中での「想像力」が大切だと。(Tさん)

3.本日のレクチャー「中間管理職と人的資源管理」は役に立ちましたか?
・退職の話はためになりました。簡単に解雇できない(しない)日本企業にとっては重要なポイントだと思います。(Sさん)
・Diversityの重要性については、営利より非営利のほうが理解し易いかもしれないですね。Diversityを許容しない文化っていうのは、ほんとにまだまだあるのだというのもよくわかった。(NPOマドレボニータ・吉岡さん)
・あー入口に立ってんだな、と思いました。人的資源管理とは何をしなきゃならないか、落ち着いて考えたり、スタッフと話す(プロセスに加わってもらう)時間を持つ時期に来たと思いました。(NPOインパクト東京・三宅さん)
・あまりロジカルに考えたことがないことを、ある程度整理出来ました。そういう意味ではとてもよかったです。(Kさん)
・人的資源管理でエグジットの視点をこれまで持っていなかったので、この視点を得られたことは本日一番の学びでした。(Sさん)
・立ちました。かなり。「良いExitを作る→良い人が来る」という点。(うつ病ドリル・新田さん)
・今は人出不足で人を囲い込むことばかりに目が向いているので、exitをきちんとするというのがとても参考になりました。もっと長い目で色々考えておかないといけないんですね。(NPO・Aさん)
・組織で動く場合の「モジュール化」「インテグラル化」は勉強になりました。私は中間管理職からはまだまだほど遠い身ですが、下の後輩1名、アシスタント3名が今自分の下で一緒に働いているので、自分の仕事の仕方を見直す余裕、考える時間をとってみることも必要だと思いました。(Tさん)

4.他に本日得られた学びや気づきがありましたら教えて下さい。
・会社の人の価値観には無い意見を聞けたので良かったです。(Sさん)
・1)モジュール化とインテグレーション両方の必要性。2)Diversityの重要性。3)おばちゃん(パート)が苦手ならバイトだけでまわすという発想をする人がけっこう多かったのが意外。おばちゃん、使えるのにな〜。もったいない。4)評価「されない」こともメッセージ。こちら側を放っておかない。評価される人以上にケアが必要。(NPOマドレボニータ・吉岡さん)
・限られた情報の中でのディスカッションで、自分が受け入れづらい考えが他の人から出てくることがあるのですが、どうして受け入れ難いと思ったかを考える中で、自分のことを見つめる機会にも発展させていける機会を得ていると思います。(Sさん)
・人の言うことは聞こう。人を頼ろう。(うつ病ドリル・新田さん)
・店長の教育のためにスーパーバイザーが問題を分かっていながらしばらく放置していたのが、仕事上は仕方ないのは理解できますが、そのために辞めて行ったパートの方々が気になりました。これが国保さんの言う個人の気持ちと組織の立場は違うというものの一例なんだなと思いました。(NPO・Aさん)
・題材が日々クライアント先(中小、ベンチャー企業)で直面する課題であった。今回のケースと解決策を通じて、クライアント先に対しより具体的な解決策を提供できると思う。(テトラフォース・杉浦さん)


posted by Kokubo at 21:07| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究と実践 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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