というわけで、6月某日のツマモノ日記。
和風トマトスープに白い撫子(ナデシコ)が載っています。河原撫子は多年草で、秋の七草の一つでもあるけど、6月の茶花でもあるらしい。名前の由来は花弁の切れ込んで垂れる様子が、撫でてやりたい可愛い子の髪のようであるからだとか。
お皿上部の蒸し野菜の上に、紫の蝶形花(紫先代萩/ムラサキセンダイハギの花)が添えられています。本当に蝶々そっくりな形状のお花で、すごくかわいかったですよ。これも春の茶花ですね。紫先代(千代)萩は秋に咲くいわゆる萩とは別物で、仙台・伊達家のお家騒動を描いた歌舞伎の「伽羅先代萩」にちなんでいるとかいないとか。ツマモノの由来を調べるのは、面白くて止まらなくなる・・・。
あと昔の写真ですが、こういう演出↓も素敵じゃないですか?漆のワインクーラーに白い紫陽花、白ワイン。

これを撮影したのは5月で、紫陽花が街に溢れる直前ですね。町中に咲いちゃうと、もうツマモノとしては価値がない。はしりの時期に見るからこそ、「ああ、そろそろそんな季節だなあ」という感動につながるのです。