2015年03月30日

育休プチMBA勉強会・研究報告書2015

育休プチMBA勉強会(任意団体:代表:静岡県立大学 助教 国保祥子)は、育児休業中の従業員(以下「育休者」とする)を対象としてケースメソッドを用いて行ったマネジメントの勉強会の成果について、3月13日に研究報告会を行いました。その際に使用した資料をもとに報告書を作成しましたので公開いたします。

要 約 育休プチMBA勉強会2015研究報告書サマリー
報告書 育休プチMBA勉強会2015研究報告書

報告会は、人事やダイバーシティ推進室の方を対象として、東京・丸の内の慶應丸の内シティキャンパスにて行いました。新卒採用が解禁になり、非常に忙しい時期であるにもかかわらず多くの方にお越しいただきました。
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隣室は、タスカジさんのベビーシッターを手配して、運営チームメンバーの臨時託児室となりました。丸の内に15名の乳児がいるというのは不思議な光景でしたが、非常に癒される空間でもありました。
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勉強会の運営と研究報告を共にやりきったメンバーは、ママ友の域を超えて同志です。
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当日の様子は、The Huffington Postにも取り上げていただきました。
ママが育休中に、授乳しながらMBAを学んでみた【女性の働きかた】

今後到来する労働人口不足社会では、子育て女性を含む全ての制約人材を活用できるかどうかが企業の生存を左右すると思っていますが、その時に企業と働く人の双方のハッピーにつながるような、制約人材のマネジメント知見の蓄積、制約人材の能力開発の機会提供が当勉強会の目的です。目指しているのは、企業経営課題と社会問題の解決であり、決して女性の権利主張ではありません。そして大学生をはじめとする次の時代を生きる女性・男性たちには、「子育てとキャリアは両立できる、しかも楽しく」ということを伝えていきたいと考えています。

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2015年03月02日

【もしベビ】ワーキングマザーと管理職のミスコミュニケーション

育休プチMBA勉強会は、私の中ではR&Dの現場です。こういった研究の現場が身近にあることで人材の理解が進むので、よりよいLearning Communityづくりや人材育成の提案につなげることが出来ます。思えば大学のゼミ(KOKULABO)は実務経験のない人材(未経験人材)の理解と育成提案につながりましたが、プチMBAは時間的・物理的制約のある人材(制約人材)の理解につながりました。そこで得た人材育成方法と組織課題解決策の提案を、3月13日の研究報告会でお話ししたいと考えています。プチMBAは探索的研究の場なので結論を出すまでには至りませんが、実践から見えてきた仮説をご紹介する予定です。

詳細こちら。 育休プチMBA勉強会 研究報告会

もちろん制約人材=女性ではないですが、マジョリティは女性なので女性の業務遂行上の傾向というのも見えてきました。今まで仕事上で接点のある女性は量的に少ないうえ男性脳の女性がほとんどだったので(ビジネススクールだと思考の傾向に男女差はほとんど感じません)、私にとっては新鮮なことが多いです。プチMBAを始める前は女性のマネジメントに関する知識を持っていなかったので、「なんでこういうことをするんだろう?」と思うことが多かったのですが、今はかなりの部分でその理由がわかり、マネジメント上の対策が提案できるようになってきたことが大きな収穫です。

例えば、エン・ジャパン社が発表した「ワーキングマザーに関する意識調査」が非常に面白い現象をあぶりだしています。

図14の管理職経験者が「ワーキングマザーが部下の場合、本人に求めたいこと」は以下の通りです。
  第1位「時間内での生産性アップ」(70%)
  第2位「業務を抱え込まない」(59%)
一方、図15のワーキングマザー当人に訊ねた「仕事や周囲とのコミュニケーションで意識していること」では次のような結果が出ています。
  第1位「時間内での生産性アップ」(88%)
  第2位「周囲の社員への配慮」(79%)
  第3位「各職位に準じた業務遂行」(46%)  
  第4位「業務を抱え込まない」(42%)

ここから、管理職としては「業務は組織でやっているのだから、勤務時間内での生産性をあげるとしても出来ない部分は周りに任せることで業務が滞らないようにしてほしい」と考えているのに対し、ワーキングマザー本人はおそらく「自分の業務効率が悪いことでしわ寄せが周りにいかないようにしなければ」と考えて周囲への感情的なケアを重視し過ぎているのではないか、その結果抱え込み傾向があるのではないか、という仮説です。節子、ケアするべきはそこじゃないんや!

またこの「周囲の社員への配慮」に関しても若干のずれがあり、おそらくワーキングマザーは感謝の気持ちや申し訳ないと思っていることを言葉や態度で表さなくてはいけないと考えていると推測できますが、実際に図9の「時短勤務者の業務を代行対応をしたことがある社員に質問です。その際に、どのようなインセンティブがあれば、快く対応ができますか?(複数選択)」という問いに対する回答は次のようになっています。
  第1位「ワーキングマザー本人からの感謝の言葉や態度」(56%)
  第2位「自分にかかっている業務負荷の可視化(周囲からの理解)」(50%)
  第3位「インセンティブは不要」(49%)

第1位はまあ人として当たり前のことであるとしても、第2位って、ワーキングマザー本人がどうこうできる問題ではなく、管理職マターですよね。だから多分、ワーキングマザーをフォローしている周りの社員からみたら、ワーキングマザーに相対すなわち上司から見えていないところで100回謝ってもらうより、「〇さんのおかげでとても助かっています」ということを周囲や上司にアピールしてもらうほうが自分の評価になるのでありがたいと思うのです。でも罪悪感でいっぱいになっている当事者は、こういう状況って見えないんですよねー。私も当事者なので気持ちはとてもわかるけれど、客観的に見たら、節子、ケアするべきはそこじゃないんや!です。

ただこういうことって周りから言葉で言われても分からないことが多いのですが、ケースメソッドという気づきを促す教育手法を使って予めその状況を疑似体験しておくことで、自ら気づき、そして対策を考えることが出来ると思っています。そのあたりがデータで示せたら面白いなと思っています。

ケースだからこそ俯瞰して分析することが可能になります。
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周りの様々な意見を聞くことで視野の狭さを自覚できます。
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posted by Kokubo at 06:41| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | もしベビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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