2014年10月26日

【もしベビ】「育休世代」のジレンマ

「育休世代」のジレンマ 女性活用はなぜ失敗するのか? (光文社新書)を読みました。

【要約】
女性のキャリアと育児の両立は、1991年の育児・介護休業法の制定および改正によって、制度面での充実は図られてきた。しかし女性の62.0%、制度の恩恵を受けられるはずの正社員でも52.9%が第1子の出産後1年以内に仕事を辞めている(国立社会保障・人口問題研究所の第14回出生動向基本調査)。加えて管理職の女性比率は6.8%(厚生労働省平成23年度雇用均等基本調査)と、先進国でもトップクラスの女性“非”活用国である我が国において、制度が整った後に就職し(1978年以降生まれ)、高学歴で就職活動では所謂「勝ち組」で仕事への意欲に燃えていた女性ですら出産後に退職に追い込まれるという現象を、社会構造の問題として分析している。

女性の両立問題を取り巻く要因を、「職場環境要因」「育児資源要因(含む夫の育児参加と実家サポート)」「意識要因」に分けて分析している。そして、このうち両立の阻害要因として決定的なのは「職場環境要因」であり、その現実に直面した女性が自分の仕事への意識を下方修正することで適応しているという事実である。高学歴女性は特に学生時代から就職(という社会への入り口)の段階では男女平等が当たり前で育ってきているケースが多いため、出産後に初めて女性に著しく偏った育児責任への期待という不平等な社会の実態に直面し、適応不全を起こしやすいという指摘は納得性が高い。そしてその事実に直面したときに、エンドレス残業に代表される会社へのフルコミット体制を前提とした会社人間的価値観に疑問を抱き、「そこまでしたくない」という想いを抱いて、「降りて」しまうということである。

ちなみに興味深いことに、育児資源要因のうち夫の育児への関与はほとんど影響していないそうで、というのも「いなくても何とかなる」からではなく、「最初から期待していないのでガッカリもしない」からなんだそう(うーん)。

【もしベビ的感想】
産後3か月くらいから、ママ友のリクエストで子連れOKのマネジメント勉強会をはじめました。普段は主に男性を相手にマネジメント教育をしているので、女性を相手にしたときに何が変わるかな?という好奇心が発端でしたが、勉強会を続ける中で経営資源としての女性の可能性を強く感じています。女性たちはコドモを持っても意外と働く意欲は持っていますし、時短勤務を希望する背景も勤務時間を「短く」したいわけではなく、18-21時の育児ラッシュアワーに自宅にいたいだけであるということ、そしてマネジメント教育次第で経営者思考になり経営に資する存在になるようふるまえるということ、を実感しています。ですのでこの本の結論には非常に同意するし、職場環境要因を改善することで宝の山にアクセスできると考えています。このあたりはまた別途。

「育休世代」のジレンマ 女性活用はなぜ失敗するのか? (光文社新書) -
「育休世代」のジレンマ 女性活用はなぜ失敗するのか? (光文社新書) -


posted by Kokubo at 19:09| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | もしベビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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