2014年09月24日

【もしベビ】育児と仕事の両立生活とリスク・マネジメント

9月1日から仕事復帰して、ばたばたと過ごしているうちにムスメは5か月になりました。今のところ病気もせずにすくすく成長してくれているのが何よりもの親孝行です。病気は母親からもらった免疫が切れる6か月目くらいから増えるそうなので、警戒しなくてはいけないのはこれからだと思いますが。

復帰して3週間が経ちますが、とりあえず突発事項以外の対応には慣れてきました。復帰直後は出産前の自分からしてみたらありえないようなポカミスをやらかして「ああ、これが育休後に信頼を失うってことなんだな」と実感しましたが、この件は結果的には大事にならず、むしろごく初期に緊張感を持てるきっかけになったのでいい学習機会だったと今は思っています。脳みそが錆びついているんじゃないかというのが一番心配だったのですが、私の場合育休は正味5ヶ月で、頭だけを使う仕事(ゼミ指導)は産後1ヶ月でSkypeを使って再開したし、スポットのミーティングや講師業を2ヶ月で再開してあまりブランクを開けなかった成果なのか、思ったより大丈夫でした。それより、ささやかな配慮とかカンの感度というか、産前はあまり頭を使わなくても勝手に身体が反応してこなしていた系のタスクの腕が鈍ってますね。たとえていうなら、お茶のお点前は忘れていないけれど、畳のヘリを踏んでしまう感じ。「ささやかな配慮が足らない」だけでは大きな問題にならないのですが、それによって信頼を失ったりリカバリーに時間を取られて結果として仕事がやりにくくなる、という感じで間接的には大きなダメージをもたらします。復帰後徐々にこのカンは復活してきましたが、5か月の育休でこれなら、3年間も休んだらもうもとには戻れないだろうなーと思いますね。なので出産後も仕事を続けたい、仕事と育児を両立させたいと思っている方がいたら、1年も待たず、なるべく早いタイミングで復帰することをおすすめしたいです。仕事じゃなくても、プロボノやイベントのお手伝いのような「仕事じゃないけど仕事としての振る舞いを求められる場」でいいと思いますが、身体を鈍らせないようにしておくと復帰が楽かと思います。(※意見には個人差があります)

そういう小さなトラブルはあるものの、大きなトラブルは経験せずに今のところ両立生活を送れています。この穏やかな両立生活を支えている一番大きな要素は周り人の理解や協力ですが、活かせている経営学の知識という観点から言えば、リスク・マネジメントの知識だと感じています。

リスクとは組織(両立生活で言えば夫婦)に損害を与える可能性のある不確実性のことで、事象が顕在化する可能性やタイミング、その影響度合いなども含んだ概念です。そして、リスクは常に潜在的に存在し、完全に排除するのは不可能であるという考え方をします。なので、リスク・マネジメント(リスク管理)とは、リスクを完全に排除することができないが最小化し、かつ顕在化したときの組織に対するマイナスの影響を最小限に抑えるための管理活動と言えます。

リスク・マネジメントのサイクルはこんなかんじ。
リスクマネジメント.png

で、私は@リスクの発見(洗い出し)とAリスクの分析・測定に自分の力を注ぎました。本格的に忙しくなる10月ではなく、あえて9月のまだ仕事に余裕がある間に復帰したのも、繁忙期突入前の時期を使って両立生活で起こりうるリスクを洗い出しておきたかったのです。現時点では仕事も余裕がある時期だし、夫もいるので私のフレキシビリティは高く、だからついもっと仕事をしたくなるのだけど、復帰前に聞いた「育児と仕事を両立させるためには、フルパワーで日常を送らない。子どもの病気などどうしても発生する突発事項に割くための余力を常に残した状態で日常を確立することが大事で、そのためにリソースに投資すべき」というアドバイスを念頭に、まずは現仕事量で恒常的に余裕が出る状態、つまりいざというときにリスク対応ができる状態を目指しているわけですね。有能な経営者は一見ヒマそうにしていますが、日常的に余裕を保っているからこそ突発事項の早期発見・早期対処ができるので深刻な経営危機にならないわけで、そういうのが理想形です。

ついでに復帰3週間で感じた、両立生活に大事だと思う条件を言語化しておきます。
1)夫婦どちらかが時間の使い方の裁量権が大きい仕事についていること。育児は18時-21時あたりがラッシュアワーになるので、例えばその時間は育児に充て、仕事の総量はそれ以外の時間帯でカバーすればいいというワークスタイルはとてもとても便利です。
2)仕事も家事も段取りがすべて。子どもがいると使える時間や打ち手に圧倒的な制約を受けてしまいますので、出産前にはトラブルが発生してからでも対応できていたことができなくなります。なので仕事も家事も、計画の部分に頭をたくさん使うようになりました。アウトソースも可能な限り検討します。でもそうしたらけっこうな時間短縮が実現できたので、いままでは無駄が多かったんだなーと実感します。
3)ムスメが元気で夜よく寝てくれること。夜によく寝るので元気、という因果関係もあるみたいですが、うちのムスメは4か月になった頃から9時間まとまって寝るようになったので、すごく楽になりました。おかげで私も睡眠時間が確保できるので、自分の体調管理に役立っています。
4)信頼できる保育者と出会うこと。ムスメに関する心配ごとがないと仕事に集中できますが、今頃ムスメ大丈夫かな〜という心配をしながらだと、生産性は著しく下がりますね。病児保育のフローレンスさんがスタッフの質にすごくこだわっている理由が腑に落ちました。(フローレンスさん、静岡にも進出してほしい)
5)母親だけでなく、たとえ短時間でも夫婦二人で育児ができる時間を確保できること。育児はスポットで大人の手が4本ほしい瞬間が訪れるので、夫婦二人が揃って育児ができる時間帯があるかないかはかなり違います。18-21時のラッシュアワーに揃うことができれば理想的。もし通勤時間が長いことが障壁になっているのなら、多少家賃が高くなっても職場の近くに引っ越せばだいぶ楽になると思います。極端なことを言えば、18時にいったん帰宅して21時以降に職場に戻ることだってできるわけで(私は大学院時代に一時そういう生活をしてました)。

トラブルさえなければ、育児と仕事の両立生活はとても得るものが多いです。たとえば、仕事上ではいかに豊かな発想ができるか、脳みそを柔らかくしておくことができるかが大事なのですが、ある日ムスメが絵本を口で味わっている姿を見て、「本イコール目で楽しむものだという枠にとらわれていた自分」に気づくことができました。こういうインサイトは自分と同じ常識を持つ人に囲まれていると得られないので、私の想定の範囲をぐんぐん超えてくるムスメを観察することは非常に面白く、とてもいい気分転換になっています。

IMG_2384.jpg
絵本チョーウメー状態のムスメ


ムスメが3か月のときにこの本で紹介されていた睡眠トレーニングを実施したおかげで、私の睡眠時間は安泰になりました。
フランスの子どもは夜泣きをしない パリ発「子育て」の秘密 -
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posted by Kokubo at 06:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | もしベビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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